私なりに気持ちを込めて組み立てたBBXが完成したので、実際に走らせてみた感想などをお伝えできたらと思う。
オプションパーツやセッティングについても試してみた。
走行環境は近所のダート路面で、整備されていない割には砂が少なめの路面だ。
いわゆるグラウンド路面とか公園路面よりはグリップ感のある路面かと思う。
そこで八の字走行をして感じたことをお伝えする。
完成状態での感想
私の製作記のように組んで完成した状態では「曲がらないなぁ」というのが正直なところだった。
また、リヤが踏ん張らないのでスロットルで曲げるというのもやりにくい感じだった。
ただ、ギャップ走破性は凄まじく、あたかも平坦な路面を走っているかのようだった。
リヤのトレーリングアームの効能かは不明だが、とにかくサスアームが良く動いているのだろう。
キット標準のタイヤの性能もあるだろうか。ハイトが高いのでタイヤでもギャップを吸収していそうだ。
他には標準ギヤ比では物足りないといったところだろうか。
ギヤ比を変えれば良いのだが、せっかくスチールピニオンが付属しているのにもったいない気がした。
オプションパーツの感想
二つのオプションパーツを入れてみたので、それぞれの感想をお伝えする。
走行性能面では以下の2つを導入しておけば十分かと思う。少なくとも私は満足している。
アルミダンパーマウントバー (リヤ)
リヤが踏ん張らないのはリヤショックがロールケージに取り付けられているからだろう。
ロールケージはかなり柔軟性のある素材なので踏ん張りが効かないのだと思われる。
そこでOP.2089 BB-01 アルミダンパーマウントバー (リヤ)を導入することとした。
効果は抜群で、これを取り付けた途端にリヤが踏ん張るようになった。
これは必須のオプションパーツでは無いかと思う。
ちなみにフロントのダンパーステーはキット標準でも割としっかりしているので、オプションのアルミ製を入れるかはお好みで良いかと思う。
アルミサーボステー
シャーシが樹脂製なのでOP.2070 BB-01 アルミサーボステーも導入してみた。
サーボをしっかり固定できている感じで、明確なハンドリングになった。
シャーシのヨレも抑制されているのかもしれない。
サーボステーと一緒に撮った写真しかなかったので、OP.1503 バギー用アルミダンパーエンドボール(4個)もここで紹介する。
これはフロントのダンパーエンドに入れるボールがキット標準だと樹脂製でやや引っ掛かりが感じられたので購入したのだが、なんとサイズが合わずに入らなかった。
失敗したなー、と思いつつも悔しいので再度押し込んでみると入るには入ったが動かなさそうだった。
しょうがないので樹脂製に戻すことにしたが無理に押し込んだせいか、ダンパーエンドが広がったようで引っ掛かりが感じられなくなった。
うーん、とりあえず樹脂製のボールを使うことにしたが、アルミ製のを使いたかったなあという感想だ。
なお、OP.1028 バギー用エアレーションオイルダンパーセットのダンパーエンドにはもう少し楽に入った。
ダンパーエンドの見た目は同じものに見えるがサイズが微妙に違うようだ。しかし、こちらでも渋い。
これにも使えないんじゃ何に使うんだろう、と思ってしまう。私の知識不足だろうか。
ともあれ、現時点ではバギー用アルミダンパーエンドボールはお勧めしない。
セッティング
オプションパーツである程度は改善できたので、あとはセッティングでどうにかなるところをやっていく。
八の字をするにあたって、私が自分の感覚で違和感の無いようにできれば十分だ。
なお、タイヤ、インナー、ホイールは前後ともキット標準の物を少し加工して使用している。
加工の詳細は「Tamiya BBX 製作記 その5」をご参照いただきたい。
ギヤ比
モーターはTamiya TBLM-02S 10.5Tで、バッテリーはTamiya LiFe 2200mAhを使っている。
キット標準のピニオン18Tでは物足りなかったので、とりあえずピニオンを24T(ギヤ比 9.32)にしてみると元気よく走れる感じだった。
しかし、トルク感が減った感じがあったので一旦モーターの進角を最大の4から2に戻したものの、もう少しパワフルでも良いかなという事で3にしてみると、こんなもんかなという感じになった。
思えばギヤ比やモーターの進角はあまり自分では考えた事がなかった。
よって上記の内容は読者諸兄には参考にもならないかもしれないが、私の備忘録として記録させていただきたい。
サーキットではギヤ比や進角について親切に教えてくれる人がいたが、八の字では自分で探っていくしかあるまい。
車高
車高はおそらく前後27mmが標準だと思う。
タイヤが大きめなので車高も高めになるが、その分ギャップのある路面では良い感じだ。
整備されていない環境ならこれぐらいあった方がシャーシを擦らないので良いだろう。
また、車高が高いとロールしやすくなるのでローグリップな路面でも良いかと思う。
キャンバーとトー角
キャンバーは説明書通りに組み立てると前後1度になるかと思う。
フロント、リヤ共にスペーサーを増減させる事で調整できる。
トー角はフロントはターンバックルで調整できる。リヤはスペーサーで変更できる。
説明書通りに組み立てるとフロントは弱トーアウト、リヤは良い感じにトーインがついている。
今のところ私はキャンバーもトー角も説明書通りで試している。
ショックピストン
ショックピストンは説明書通りだとフロントに1.2mm穴で、リヤに1.1mm穴を使うように指示がある。
そのセットだと曲がりの初期が鈍い印象だったのでフロントに1.1mm穴、リヤに1.2mm穴と入れ替えてみると初期がハッキリと出るようになった。私はこちらの方が好みだ。
なお、ショックオイルは前後400番だ。
スプリング
フロントスプリングはともかく、リヤスプリングが妙に硬いので硬さを調べてみることにした。
比較対象はOP.1221 TRF201 フロントスプリングセットとOP.975 TRF501X セッティングスプリングセット(リヤ)だ。
また、DT-03のキット標準のスプリングもあったので一緒に調べてみることにした。
それぞれ10mmでのN/cmの値を2本づつ測定して、その平均値を求めた。
2mmと5mm、8mmも測定したが、10mmの値が最も測定誤差が少なそうだったので10mmの値でソートして表にした。
いずれも私が手作業で測定しているので数値は参考程度に留めていただきたい。
なお、平均値の小数点4位で四捨五入している。
フロントスプリング
N/cm @ 10mm | |
DT-03 kit | 2.936 |
TRF201 Brown | 4.039 |
BBX kit | 4.134 |
TRF201 Black | 4.312 |
TRF201 Green | 4.779 |
リヤスプリング
N/cm @ 10mm | |
TRF501X Red | 2.910 |
TRF501X Yellow | 3.260 |
TRF501X Blue | 3.501 |
BBX kit | 4.688 |
DT-03 kit | 7.968 |
こうして数値にしてみるとDT-03のスプリングはその他のスプリングとは大きく数値が違う。
DT-03のシャーシバランスや、キット標準のフリクションダンパーに合わせてあるのだろうか。
BBXのフロントスプリングは割と普通の数値だが、リヤは測定前の印象通り随分硬いようだ。
通りでリヤがロールしないわけだ。
うーん、キットのタイヤはハイトがある分ヨレるのでスプリングは硬い方が良いのだろうか。
あるいはオプションのアルミダンパーマウントバーが無い場合に、ロールケージがしなるのを計算に入れての事だろうか。
私にはわからなかったが、それぞれの設計意図を読み取れると楽しいだろうなと思った。
試しにフロントにTRF201 Black、リヤにTRF501X Yellowとしてみるとリヤがちゃんとロールするようになったので、ひとまずこの組み合わせを基準にしてみようと思う。
重量バランス
制作中にシャーシレイアウトに違和感は感じなかったのでバランスは良いだろうが一応、測ってみることにした。
思い込みが一番良く無い。測れるところは測った方が良いのだ。
この写真では測定値が読めないのでアップの写真も。
左右のバランスも悪く無いし、前後のバランスはフロント36%でリヤ64%のようだ。
うーん、リヤモーターレイアウトなら良い重量配分なんじゃ無いだろうか。
オプションでリヤロールケージにスペアタイヤを取り付けられるようだが、この重量配分なら不要かと思う。
なお、片付けた後にフロントショックのプリロードに左右で0.1mm弱の差があるのに気が付いた。
測定するならこういうところをちゃんとしないといけない。反省。
まとめ
Tamiya BBXについて実走させて気が付いた事とその対処法とをまとめてみた。
各所がちゃんと作られているので気になる所にも対処できたし、良く走る良いマシンだと思う。
格好良い見た目と走行性能が両立されたとても魅力的なマシンだ。
BBXではレースに出る予定もないので、今後このブログで取り上げる機会は少ないと思う。
しかし、私はBBXをとても気に入ったし、八の字練習用のマシンとして愛用したいと思っている。
八の字練習はモチベーション維持が一番難しいと思うが、BBXの所有感とスケール感がその助けになってくれるのを期待している。
以上、Tamiya BBXの購入を検討されている方の参考になれば幸いだ。